取るか去るか ロックのアティテュード
『イズ・ディス・イット』のラストを飾るのがこの“テイク・イット・オア・リーヴ・イット”だ。
この曲はアグレッシヴで、タイトで、ダイナミック。そして、ちょっとストレンジ(つまりストロークスらしい曲)な雰囲気がある。
ローリング・ストーンズやJETにも同名の曲があるように「取るか去るか」というメッセージは、かなりロック的だ。クールがウリのストロークスに「楽しんでくれよ。さもなきゃくたばっちまえ」といったようなアティチュードがあることがとても嬉しい。
“テイク・イット・オア・リーヴ・イット”は、きっとこの先、クラシック・ロックとして語り継がれる曲になるだろうな。そのぐらい、若者をどこかへ向かわせるエネルギーに満ちている。
そういえば昔、アークティック・モンキーズが「まんま」なカバーを披露していたけど、憧れの先輩を見上げるような演奏でめちゃくちゃ微笑ましかった!
テイク・イット・オア・リーヴ・イット 和訳
一人にしておいてくれよ
自分を制御出来る俺だから
自分を制御出来る俺だから
女達は嘘をつきすぎる
男達は強がりすぎる
もう沢山だ
他の男達の心に
俺は知ってる、彼女はそうだったと
取るか、去るか…
彼は君を落ち込ませるだろう
彼は君を落ち込ませるだろう
彼は君を落ち込ませるだろう
隙を突いて君の背中を砕こうとするだろう
もし出来れば君の友達を盗もうとするだろう
そしていつか勝利を収めるだろう
トラックから落ちた今
もう戻れない俺
俺はそういう風じゃない
男達は嘘をつきすぎる
女達は強がりすぎる
もう沢山だ
他の女達の心に
俺は知ってる、彼はそうだったと
取るか、去るか…
彼は君を落ち込ませるだろう
彼は君を落ち込ませるだろう
彼は君を落ち込ませるだろう
隙を突いて君の背中を砕こうとするだろう
もし出来れば君の友達を盗もうとするだろう
そしていつか勝利を収めるだろう
あぁ、そうなるだろう
THE STROKES 『IS THIS IT』 “Take It Or Leave It” 対訳:岡本将生
取るか、去るか
女達は嘘をつきすぎる 男達は強がりすぎる の歌詞は2番では、
男達は嘘をつきすぎる 女達は強がりすぎる に変わり、
俺は知ってる、彼女はそうだったと の歌詞は
俺は知ってる、彼はそうだったと に変わる。
つまり、どっちでもいいんだ。 一人にしておいてくれよということ。
だって、もう沢山なんだから。
さあ、次のラインはかなり怒涛だ。
彼は君を落ち込ませるだろう
彼は君を落ち込ませるだろう
彼は君を落ち込ませるだろう
隙を突いて君の背中を砕こうとするだろう
もし出来れば君の友達を盗もうとするだろう
この悪意として描かれる「彼」というのはいったいなんなんだろう?
いつか勝利を収める(だろう)ことになっている悪意の正体は?
「彼」というのは特定の人物ではなく「大衆(マスなるもの)」を表しているのかもしれない。
大衆は君を落ち込ませ、背中を砕き、友達を盗む。君に勝ち目はない。だけど、「孤独」を選ぶべきなんだ、と。「もし選ぶなら負けるようにしろ」と歌ったヴェルヴェット・アンダーグラウンドのようにね。
さあ、選ぶ時がきた。
取るか? それとも、去るか? ロックンロールへようこそ。
コメント