ヴァージニアウルフ/灯台へ ブックレビュー

Virginia-Woolf-To-the-Lighthouse歌詞考察
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心の混沌と時の物語

ヴァージニア・ウルフの『灯台へ』を読み始めた。

ぼくはいつも本を読むときは、もの凄いスピードで読むんだけど、この小説は読む時間(速度)も大切な気がする。読む速度が上がる時は意識的にブレーキをかけて1ページ1ページ大事に読む。

読み終えた後の充実感も素敵だけど、読んでいる今この瞬間にはかけがえのないものがある。この時間はテレビもスマホもぶん投げて1920年のイングランドの風に吹かれよう。

本日、2020年6月20日読了。

第一部「窓」で、子ども達は灯台へ行くのを楽しみにしている。幸せで、無邪気で、退屈な情景。だが、この灯台行きは叶わない。そして十年が経ち、間には第一次世界大戦があり、別荘は色褪せ、大人たちは老け、子どもたちはもう無垢ではない。そしてあの時に果たせなかった灯台行きを決行することになる。だけど、あんなに楽しみだった灯台行きは、今や重荷でしかない。ぼくたちは否応無く歳を取る。

なんてこった!あの時の気持ちはもうあの時のままなんだ。もう二度と取り戻せない何かだ。時間は流れていく。

この小説の登場人物で、時間の経過から無傷でいられるのは女性画家のリリーだけだ。彼女は独身を貫き絵を書き続ける。小説の最終シーンで彼女は作品を描ききる。一本の線を書き入れて世界を完成させる。

『灯台へ』は面白い小説だ。現実でもこの小説のように脳みその中で意識は流れ続けている。意識は無秩序でぐちゃぐちゃだ。そんな無秩序を文学にするわけだから多少難解でもしょうがないよね。ジェイムズ・ジョイスよりはやさしいよ。。

ぼくは実は灯台が好きだ。写真で見るのも好きだし、灯台の絵を書いたこともある。犬吠岬灯台や、観音崎灯台に行ったりもした。灯台はいい。だって世界の果てって感じがするからね。

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