投稿作品エッセイ 『霜月』 小日向ジュンコ 『霜月』 歯みがき粉を落としたシャーペンの芯が飛んだ 奥歯に挟まった何かがとれない割り箸がうまく割れない そんな時ほど思い出しまじないのようにその名を呟く 靴ひもをどこで直そうか前の子も横断歩道は白を歩く派 ...2022.11.25投稿作品
投稿作品エッセイ 『夜が明ける』 小日向ジュンコ 『夜が明ける』 私たちは外で会うことのできない関係だった。その他大勢の、ひとりとひとり。 とりとめもない会話をしながら食事をし、酒を飲む。ただそれだけ。興味もない会話に張り付いた笑顔でやり過ごし、手持ち無沙汰で飲みすぎる。けれ...2022.10.30投稿作品