僕は間違っているのかもしれない
執拗なギターリフをバックに「僕は間違っているのかもしれない」と繰り返し自問する“アイ・マイト・ビー・ロング”
オーガニックなサウンド・テクスチャーをもった楽曲だけど、どこかアンビエントさも感じる。その分裂感が『アムニージアック』において、とりわけ印象深い一曲となっている。
アイ・マイト・ビー・ロング 和訳
僕は間違っているのかもしれない
僕は間違っているのかもしれない
確かに
光が差して来るのを見たはずなんだ
以前はこう思っていた
以前はこう思っていた
未来などもう全く残されていないと
以前はそう考えていた
心を開いて
最初からやり直そう
一緒に海を見に行こうよ
楽しい時のことを考えるんだ
振り返っては駄目だ
僕はどうすればいい?
僕はどうすればいい?
君がそばにいてくれなかったら?
扉を開いて僕を中に入れてくれ
一緒に滝を見に行こうよ
一緒に楽しい時を過ごそう
こんなのは全然大したことじゃない
全然大したことじゃない
全然大したことじゃない
Radiohead Amnesiac I Might Be Wrong 対訳:今井スミ
確かに光が差して来るのを見たはずなんだ
肯定的な何かを感じる歌詞が断片的に散りばめられている“アイ・マイト・ビー・ロング”だけど「僕は間違っているのかもしれない」の一節がそれらを打ち消している。
だけど、これは希望についての曲だと思いたい。
以前はこう思っていた
未来などもう全く残されていないと
PVのミノタウロスのように、「もう逃れられないんだ」というフィールはあるけれど、この登場人物は一歩踏み出すことを決意しているように思う。
心を開いて最初からやり直そう
一緒に海を見に行こうよ
楽しい時のことを考えるんだ
振り返っては駄目だ
きっと、もう一人ではない。
以前は孤独だったこの人物は、人生を共にするもの(パートナー? 子ども?)を見つけている。
だからこその迷い、世界へ一歩踏み出したからこその混乱(僕はどうすればいい?)が描かれているように思うんだ。
もちろん、僕は間違っているのかもしれない
だけど、確かに光が差して来るのを見たはずなんだ
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