野球について考えた
野球は思考のスポーツである。単に腕力や脚力、体力に優れているだけでは、一軍のフィールドで活躍することは難しい。
野球は、サッカーやラグビーとは異なり、走り回るスポーツではない。守備陣は、ボールが飛んでこなければ(守備位置の調整やカバーリング、打者の動きを観察することは行うものの)、その身体能力を発揮する機会が限られている。
攻撃側も、打者と走者以外は基本的にベンチに座って、相手ピッチャーや試合の状況を分析している。このように、野球選手はプレイ中に、体を動かすよりも思考している時間のほうが長い。
例えば、メジャーリーグ級のパワーを持つ選手がいるとする。彼は高い能力を持っているが、ベンチからのサインを見落としたり、考えなしに投げられたボールをただ振るだけでは、二軍に落とされてしまう。
当然、身体能力が高かったり、サイズが大きいほうが有利になる側面もあるはずだ。でも、「それだけじゃない」のが、野球の魅力だ。
僕が好きな球団である東京ヤクルトスワローズに石川雅規という投手がいる(ニックネームはカツオ)。この選手は凄い。球界最年長(二〇二五年現在四十五歳)、身長一六七センチ(八〇〇を超えるプロ野球選手の中で四番目の低さ)、ストレートの球速は一四〇km以下。フィジカルエリートのプロ野球の世界において、このスペックは驚かされる。
それでも、石川は未だに先発で投げ続けている。今年も勝ったし(プロ野球新記録となる二十四年連続勝利を達成した)、まだ、一線級のピッチングを続けている。
プロ野球選手になれるのは一握りであり、その中で長く現役を続けるためには、身体能力や才能だけでは解決できない何かが備わっていなければならない。それは、きっと「考えること」だ。石川は、誰よりも「考えた」からこそ、今もマウンドに立ち続けている。
さて、ヤクルトファンの僕は(今日も)考える。なぜ、ヤクルトはこんなに弱いのだろう、と。今日も負けた。昨日も負けた。負け続けて現在、借金は二十を超え断トツの最下位。二軍はどうかというと、もっと酷い(最下位。オイシックスよりも下)。
里崎チャンネル(理論的に野球を解説するYouTubeチャンネル)でも、ヤクルトを紹介するときは、苦笑いしながら「いやあ、(どうやったって)もう無理やろ」と言われる始末。
それでも、僕は十七時半になったらスポーツナビのアプリを見て、その日のスタメンを確認し、脳内で試合展開をシュミレーションし(かなり楽観的に)、一球速報に一喜一憂し、たいていは落胆し、酒を飲む。そして、こうつぶやく。
「人生は負けが確定しているゲームなんだ」と。
余談
ソフトバンクホークス対楽天イーグルスの観戦チケットをもらったから、先日PayPayドームに行ってきた。一応、東北出身なのでビジター席を選んで座り、楽天を応援したんだけど、当たり前のようにソフトバンクが勝ちましたね。
ソフトバンクファンに僕は言いたい。その勝ちは当たり前じゃないんだぞ、と。そして、こうも思った。球場、マジでウルトラモダンだな、と(ああ、明治神宮球場……)。

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