ザ・ストロークス 『イズ・ディス・イット』 ニュー・ヨーク・シティ・コップス 歌詞考察

歌詞考察
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9.11の影響で本国では未収録の傑作ロックンロール

ファンの中でも人気が高いのがこの“ニュー・ヨーク・シティ・コップス”だ。ガシガシとエレクトリック・ギターが鳴らされるハイエナジーロックンロール。

9.11の影響でUS版では“ニュー・ヨーク・シティ・コップス”は収録されず、代わりに”When It Started”が入っている。 “When It Started”は悪い曲じゃないけど、さすがに“ニュー・ヨーク・シティ・コップス”のほうが格上な感じがするかな。

9.11といえば、プライマル・スクリームも“ボム・ザ・ペンタゴン”と“ドレスデン”がタイトルがNGになったりしていたね。まあ、それだけ大きな出来事だったしな。

でも、「ニューヨーク市警はそれほど賢くない」の歌詞で、NGになるのはちょっとあんまりな気もする。だってこれはジュリアン・カサブランカスの言葉、ストロークスの声明ってわけじゃなくて、この曲のストーリー、登場人物の言葉なんだから。

もしかすると、レコード会社の人間はそれほど賢くないのかもしれないね。

ニュー・ヨーク・シティ・コップス 和訳

アメリカの夜、ここの通りで

人生の意味の最下点まで上がれ

規則は全て学んだ、俺は守りたくない

君を入れたのはこの心を砕かせるため

たった一夜のことだったけど

とても奇妙だった

ニーナはベッドルームにいる

彼女は言う「もう行く時間よ」

でもそう簡単には出られない

俺は行かせなければいけない

俺は行かせなければいけない

時間はゆっくりと過ぎた

毎晩、彼女はこう言わずにいられない

「ニューヨーク市警は」

「それほど賢くないわね」

いっそ俺を殺せよ

そうしないと君を落ち込ませるだろうから

俺達、いつかこの街を出る日が来るはずだ

「やめろ」

そうさ、俺は出てくよ、これは上手く行ってないから

ローマ人のように振る舞い

トルコ人のような服を着た彼ら

柔らかい時間、君の最良の時間

俺を見なよ、夏が好きなんだ

でも…ヘイ

ニーナはベッドルームにいる

彼女は言う「もう行く時間よ」

でもそう簡単には出られない

俺は行かせなければいけない

俺は行かせなければいけない

アパートに閉じ込められても

彼女は彼らに捕まえさせはしない

彼女は手紙にこう書いた

「私、無実を証明しなきゃ」

「当局は見たのよ」

「ダーリン、私は2つの間の何処かにいる」

毎晩、彼女はこう言わずにいられない

「ニューヨーク市警は」

「それほど賢くないわね」

THE STROKES 『IS THIS IT』 “New York City Cops” 対訳:岡本将生

ニューヨーク市警はそれほど賢くないわね

ニーナはベッドルームにいる

彼女は言う「もう行く時間よ」

主人公はニーナという女性と一緒に夜を過ごしている。歌詞の雰囲気からは切迫感のようなものが伝わってくる。

俺は行かせなければいけない

俺は行かせなければいけない

時間はゆっくりと過ぎた

毎晩、彼女はこう言わずにいられない

「ニューヨーク市警は」「それほど賢くないわね」 主人公とニーナはおそらくイリーガルな何かに関わっていて、警察から隠れている。でも、向こう見ずな彼女は「捕まりっこない」と思っているわけだ。

アパートに閉じ込められても彼女は彼らに捕まえさせはしない

俺達、いつかこの街を出る日が来るはずだ

そうさ、俺は出てくよ、これは上手く行ってないから

ここに留まり彼女を護る、二人でこの街を出る、彼女を置いて一人で街を出る。主人公の葛藤、混乱が表れているように思う。

なんにせよ二人に未来はなさそうだ。ボニー&クライドよろしく、彼らは「今」を生きている。

柔らかい時間、君の最良の時間はとても短い。

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